まったくもって、おとといのGOMES THE HITMAN 30周年アニバーサリーライブの余韻がすごすぎて、今日もまだほかの音楽なぞ全然聴けないでいます。
“the early days/再会”というサブタイトルのように、昔のメンバーと現在のメンバーの織りなす、大切な曲や思い起こされる場面の数々。その季節。
客席もソールドアウトでいっぱい、ステージも旧現メンバーでいっぱい、たくさんの人々の嬉しそうな楽しそうなまなざしと拍手で、スターパインズカフェはいっぱい。
最初、緊張感に満ちたおももちの旧メンバーの方々が、演奏してゆくにつれて笑顔を見せるようになっていくこと。その確かな音たち。現メンバーのみなさまの、ゆるぎない笑顔と演奏。いつもにも増してのびやかな山田さんの歌声。
私はインディーズ盤からずっと聴きつづけている人なので、その曲と演奏のひとつひとつが確実に胸にしみました。
自分の中をかけめぐってゆくいくつもの過去が、このライブでまたひとつ昇華してゆくのがわかって、ほんとはちょっと泣けちゃうくらいのせつない気持ちで、でも楽しくて笑っちゃっているうちに、すっきりと見えてくるのは現在と未来。
かんたんに過去を越えてゆく、<今>の強さ。
また、その日発表の新曲「余韻」には胸をうたれました。
そう、新曲。
宝箱を開けても開けても、次々と素敵なまばゆいものが出てくるかのようで、その曲を聴きながら私は、自分の中で何かつよい新しい種が芽吹く気配がしてたまりませんでした。
私と家の人の大切な曲「coffee」を聴けたことそのものがとても嬉しくて、瞬時に思い出すたくさんの景色。
前の猫とコーヒーと本とレコード、川沿いのアパートでかけていたこのCD。
さらに途中で「♪ラララ」のコーラスが客席のあちこちから響いてきた時には、さすがに少し涙ぐんでしまいました。
みなさまマスクはしていたかもしれないけれど、歌声がだんだんと客席にもひろがってゆくさまは、とてもなつかしくて新鮮で楽しくて。
アンコールの「覚醒ロック」は、YOUTUBEでコロナ禍のセッションバージョンを何度も聴くほど好きなので、初めて直接聴いたら、最後に背中を押された気持ちになりました。
そう。この曲で、ぽんと背中を押してもらったのかもしれません。
また、ちゃんと出発しなくちゃね。と。
30年やってゆくこと。
アニバーサリーの企画とはいえ、旧メンバーをまじえたライブを実現すること。
続けてゆくということ。愛されてゆくこと。
どれも、私や、かつて私のかかわってきた人々には、もうかなわないことでありできなかったことばかりなのかもしれません。
だから本当は行く数日前、このライブに行ったらちょいとつらくなるかもしれないなだなんて思っていました。
もしかしていろんな来し方をかさねたり思い出しすぎるのが、こわかったのです。
でもそんな杞憂、全然違いました。
ライブのあいだじゅう、私はずっと楽しくてまばゆくてしかたがありませんでした。
とても元気になれて、いいことばかり想って、たくさんにこにこしていました。
GOMES THE HITMANが、このライブが、かなえてくれたことを、大切に思って持ってゆきます。
私は私で、歩き続けます。
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