「柑橘」
- naitou
- 13 分前
- 読了時間: 2分

雨の日に傘をお貸ししたら、みごとなデコポンをいただきました。ありがとうございました。
光輝いていますね。このデコポンたら。
以前、駅前市場の八百屋さんでなんとなく野菜やくだものをながめていたら、商品名と値札を兼ねている段ボールのきれっぱしに「デポコン」って書いてあって、その時はそのまま通り過ぎたのだけど後になって「…デコポン…いや、デポコン…?…あれ、デコポン…?」と、ひとりでぐるぐる考えてしまったことがあります。
今日は遅起き。
昨夜は映画『アザー・ミュージック』を観て、そのあとトークショーもあって、遅くに帰ってからもいくつか考えごとをしながら猫をひっくりかえして遊んだりしていたので、私にしては夜ふかしさんだったのです。
私には詳しくない知らないことも多く、それでもレコードと店にかけるその熱量、連なる日々、添ってゆく人々の姿を観るのはとても楽しく興味深いひとときでした。
昔、よその劇団の演出家のかたが
オーディションなどをする時に「これについてだけは誰にも負けずに話せると思うものがあるかどうか」を、聞くようにしているとお話されていて
それを聞いた時、20代だった私は「わー私だったら何話すんだろう」とついその場で思いをめぐらせてしまいました。
その頃だったら、児童文学や絵本のことを話すんだろうな、なんて気がしていたものの、映画の中では、レコード店『アザー・ミュージック』の店員サイドから、どんなに詳しくてもつねに更新していかなくてはならないことにも少し触れていて、そうだよね…そりゃそうだよね!と思ったんでした。
今だったら?
90年~2000年代後半くらいに限っての演劇論だったら多少は話せるほうなのかしら…?
大学に入ってからは、とにかくもう、なんでも見ていたし、渦中にいたから。
でもそれ以降はほとんど見ても関わってもいないので、まるでダメですね。
(そうは言っても先日も、「『飛龍伝』って、誰のを観た?」なんて古めの話を、家の人と友人と三人でしていたわけだけども。)
そんなに大人になっていない気がし続けている現在、きっと死ぬまでこうなんだろうなと思います。
今日は、緑の景色が見たい。
映画をいくつも観に行きたい。
昼の光にあたって本を開きたい。
私がかまってくれないので退屈になってきたネルネルが、デコポンをつついてころがしはじめてしまわないように、さて今日はこのへんで。
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