「雨だよ」
夜中に起きたネルが言います。
「今日はお外、出られないよね」
そして外は寒い雨、寒い朝。
先日のライブのことを少し書いたものをアップします。
今日は文章のみ、ワード篇です。
マンガ篇はまた後日!(なぜかというと、描きかけの原稿の上に黒猫がごろんごろん横たわって「ぼくをかまいなさい」ストライキを始めたからですよ……)
これからもよりのコンビニまで、最近描いた絵のデータの出力をしに行こうかなあそれとも黒猫を枕にして二度寝しようかなあ、などと思っているところ。
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naitou write
<今に着く>ワード篇~追憶のnew songs ~
2024.3.25
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雨がちで寒くて桜も遅い2024年。
今年は、優しい春をむかえられそうな気がしている。
とても楽しい明るい気持ちですごした、先日のライブのことを少し書く。
全5回、一年かけてのアニバーサリーライブシリーズ、たくさんのなにかをもらった日々でした。
最新アルバム『memori』からのスタート。
優しく、でもアルバム以上の音で、すべてが始まった。
なんだろう。何を発していたのだろう。
30年かけて積み上げてきたもの。
この一年をかけて聴かせてくれた音、見せてくれた姿勢。
それらすべてが、次へ、もう未来へと行くように、私を示唆してくれていた。
だいじょうぶ。この一年かけて、5回のライブを通して、ちゃんと生き直せたから、私はもうだいじょうぶ。
その日、『memori』の楽曲たちは、どれもいとしくあざやかに響いた。
開演前、隣の席の青年が物販でさっき買ったのだろうCD『memori』を大事そうに開けてはまたしまって、また開けてはながめて…というのをくりかえしていて、
そう、このアルバムはそばに置いておかなくちゃ!と、未来のあなたにもいつか届く歌ばかりだよ!と、勝手ににこにこしていた私。
発売日前夜に走って買いに行って、クリスマスのおゆうはんを食べながら大事に聴いたこと。それまでのライブで、「memoria」で幾度も泣いた記憶。タワーレコード新宿店でのライブ、WWWでの奇跡のようなライブ。涙ぐむ人笑顔の人はねて歌う人。自分の個展会場ではずっとこの『memori』をかけさせてもらっていたこと。
そう、ふりかえっては届いてゆくたくさんの景色。
それらすべてが今日は、より深みを増した音で迫力で、静かにしみてゆく。
誰の音も、確実。
今日はとてもいい日だと強く思う。
そして新曲の数々は、どれも強くはっきりと「今」を生きていて、本当に、いい。
ひとつひとつ、心から聴き入ってしまう。
今までなにかと、いくつかの曲を過去の記憶にたとえて書きがちだった私だけど(あえてそういう書き方をしてきたからだけど)、それもまたひとつ、私はこえられたのではないかと思う。
私には、もう曲にかさねる思い出はない。だってここは「今」だから。
なぞってゆくのはこれからの景色、これからの歌。
そしてアンコールも終盤かと思いきや、そこでいきなり新曲の発表にどよめく会場。
この最後の最後で!新曲かい!って、ちょっと笑って泣いちゃうような、私のようなお客さんももうたくさんいらしたと思う。
だってすごかったもの。大切なものがつまりすぎていて、そして未来へとかけあがってゆく数々の音、詩、メロディ。
私、生きててここに今来れてよかったな。って、心底思ったのでした。
過去をともにしてくれたたくさんの楽曲たちに胸のなかでそっと「ありがとう」をつぶやいて、さらに新しい曲を連れて明日へと旅立つような夜でした。
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