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naitou

「猫は詩人」




毎朝、「ネルは詩人だな」と思う。

そのくらいの時間に炊飯器から立ちのぼる湯気を、じっと静かに見上げているたたずまい。

ちょっと首をかしげて、たどるポエジイ。

何を見て、何を考えているのか。

私には見えないものが、そのまるい瞳にはいつもうつってゆく。









そして炊飯が佳境になって、しろく湯気が立ちのぼるようになると、おもむろに立ち上がって、応援。


今日はけっこう長いこと湯気を見つめていてくれたので、その間作業がはかどった。

ごはんが炊けた今は、一緒にお茶を飲んでいる。


ネルはいつもいっしょうけんめいでいいなと思う。

そう、今日も定刻三時にいっしょうけんめい起こされたわけだけど。


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